先日とある社長さんから受けた相談事例を紹介します。

「週４日勤務のパートさんに週３日にしてほしいという打診をしたら、週１日分は会社都合による休業だから休業手当を支払ってほしいと言われたが払わないといけないのか？」

というものです。

このパートさんは、労働基準法を誤解しているようです。

たしかに、労働基準法第２６条に休業手当の規定があります。

「会社の都合で休業させた場合は、６割の休業手当を支払わないといけない」という内容です。

しかし、ここでいう「休業」とは、勤務日に休むことです。もともと休みの日に休業という概念はありません。

ですので、休業手当は発生しません。

よく労働者の方から「シフトを減らされて労働時間が減り、その分給与も減った。納得がいなかい」という相談を受けますが、週４日から週３日に減ったのならその分ほかの仕事を探せばいいという理屈になります。

１社だけで生計を立てなければならない決まりはどこにもありません。

週４日から週３日への変更が納得できないならば、労働契約は不成立ですので、働くことはできませんし、働かせることもできません。

これは、解雇でもなんでもありません。

ただし、契約期間中の労働条件変更であれば、相手側の合意が必要です。合意がない場合は、契約期間満了まで変更はできません。

そこは注意が必要です。